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ロゴはもう要らない。知性が薫るクワイエットラグジュアリーという新しい価値観

ロゴはもう要らない。知性が薫るクワイエットラグジュアリーという新しい価値観

長年、販売の現場に立つ中で、お客様の価値観の変化を感じることはないでしょうか。

一目でわかるロゴのアイテムよりも、品質や背景にあるストーリーを大切にする方が増えています。

その変化の核心にあるのが、今、世界中で注目される「クワイエットラグジュアリー」という価値観です。

これは、ブランドを声高に主張するのではなく、上質な素材や洗練されたデザインといった本質的な価値に重きを置く考え方です。
流行のように移り変わるものではなく、知性や品性を薫らせる新しい豊かさの指標と言えるでしょう。
この記事では、「クワイエットラグジュアリー」を深く紐解き、これからの時代に求められる販売員の姿と、ご自身のキャリアの可能性を探ります。

本質を求めるお客様と向き合い、培ってきたセンスやご経験を次のステージで活かしたいと願う方にとって、新たな道筋を見つける一助となれば幸いです。

そもそもクワイエットラグジュアリーとは?ロゴの先にある「本質的な価値」

そもそもクワイエットラグジュアリーとは?ロゴの先にある「本質的な価値」

はじめに、クワイエットラグジュアリーが具体的に何を指すのか、その定義から見ていきましょう。
クワイエットラグジュアリー(Quiet Luxury)とは、直訳すると「静かな贅沢」
その名の通り、ブランドのロゴや派手な装飾で富を誇示するのではなく、本質的な価値を重視する考え方です。

一見してブランドが特定できなくても、触れればわかる上質な素材、身体のラインを美しく見せる洗練されたカッティング、そして細部にまで宿る職人技。
これら控えめな要素にこそ、本当の贅沢があるとするスタイルを指します。

これまでの分かりやすい豪華さとは対極にあり、「知る人ぞ知る」「分かる人には分かる」という、よりパーソナルで知的な満足感を大切にするのが特徴です。
それは、まるで高級レストランのシェフが、選び抜かれた素材の味を最大限に引き出すことに心血を注ぐ姿に似ています。

衣服やアクセサリーそのものが持つ「質の高さ」と、その背景にある「物語」が静かに語りかけてくるのです。
この価値観は、モノとの向き合い方、そして自分自身の在り方を問い直す、ひとつのライフスタイル哲学とも言えるでしょう。

目まぐるしく変わる流行に少し疲れを感じた人々が、流行に左右されず、長く愛用できる質の高いモノを求めるようになった。
こうした意識の変化が、今の大きな流れをつくっているのです。

なぜ今、クワイエットラグジュアリーが注目されているのか

なぜ今、クワイエットラグジュアリーが注目されているのか

「クワイエットラグジュアリー」という言葉が、なぜ今、これほどまでに私たちの心を捉えるのでしょうか。
一部の富裕層だけの話ではなく、幅広い層にこの価値観が広がりつつある背景には、ここ数年の社会の変化や、人々の意識の変容が深く関わっています。

その理由は主に以下の4つの大きな要因が、複雑に絡み合っていると考えられます。

  1. コロナ禍を経た価値観の変化
  2. サステナビリティ(持続可能性)への意識の高まり
  3. SNS疲れと「自分軸」の重視
  4. 世界的な経済ムードの変化

これらの変化によって、人々のファッションや贅沢に対する考え方がどのように変わったのか、下の表にまとめてみました。

きっかけ・背景これまでの価値観(Before)新しい価値観(Quiet Luxury)
コロナ禍見られるため」のファッション自分のための心地よさ」を重視
サステナビリティたくさん消費する」豊かさ長く大切に使う」豊かさ
SNS「他人の評価(いいね)」が基準自分自身の満足」が基準
経済ムード分かりやすい富の誇示賢い投資」としての質の追求

いかがでしょうか。クワイエットラグジュアリーが、単なる流行ではなく
私たちのライフスタイルの根底にある価値観の変化から生まれてきた、時代の必然であることが見えてくるはずです。

では、一つずつ具体的に見ていきましょう。

価値観の成熟:コロナ禍を経て「自分のための心地よさ」へ

最も大きなきっかけの一つが、コロナ禍によるライフスタイルの変化です。
在宅時間が増え、外出の機会が減ったことで、多くの人がファッションに対する価値観を見直すことになりました。

これまでは「誰かに見られること」を意識した服選びが中心だったかもしれません。
しかし、家で過ごす時間が増えるにつれて、他者の視線よりも「自分自身の心地よさ」「触れた時の幸福感」を重視するようになったのです。

例えば、オンライン会議では上半身しか映らないため、肌触りの良い上質なニットや、リラックスできるのにきちんと見えるシャツの需要が高まりました。
これは、見せるための豪華さではなく、自分自身が満たされるための「静かな贅沢」を人々が求め始めた、象徴的な出来事と言えるでしょう。
この経験を通じて、モノの「本質的な価値」に目が向けられるようになったのです。

サステナビリティ意識の高まり:「長く大切に使う」豊かさ

近年、世界中で急速に高まっているサステナビリティへの関心も、クワイエットラグジュアリーの追い風となっています。
大量生産・大量消費を前提としたファストファッションへの反省が、その背景にあります。
「本当に質の良いものを少しだけ持ち、長く大切に使う」という消費スタイルに、新しい豊かさを見出す人が増えているのです。

クワイエットラグジュアリーのアイテムは、上質な素材を使い、熟練の職人が時代に左右されないデザインで作ることがほとんどです。
一つの製品を長く愛用すること自体が、環境への配慮に繋がるという考え方は、サステナビリティを重視する層の心に強く響きます。

販売の現場でも、「この商品は10年後も着られますか?」といった、製品の背景を問う声が増えているのは、その表れと言えるでしょう。

 SNS疲れと「自分軸」の重視:他人の評価からの解放

InstagramなどのSNSは便利な一方、常に他人の華やかな投稿を目にすることに「疲れ」を感じる人も少なくありません。
ロゴが目立つアイテムはSNSでの「分かりやすさ」と相性が良かったものの、他人の「いいね!」を求める消費に疑問を感じる人々が増えています。

その結果、他人の評価軸ではなく、「自分自身が本当に心から良いと思えるもの」を静かに楽しみたいというニーズが高まりました。

クワイエットラグジュアリーは、ブランド名を誇示しないため、その人自身の個性やスタイルをより雄弁に物語ります。
それは、他人の目を気にせず、自分だけの満足感を追求する「自分軸」のスタイル。
情報過多の時代において、精神的な豊かさを求める人々の新たな拠り所となっているのです。

世界的な経済ムードの変化:賢い投資としての選択

最後に、世界経済の不透明感も、この風潮を後押ししています。
先行きが不透明な時代において、あからさまな富の誇示は、洗練された行為とは見なされにくくなっています。
むしろ、一時の流行に大金を投じるよりも、timeless(時代を越える)で質の高い、長く使えるものに投資することこそが「賢い選択」だと考える人が増えています。
上質なコートや手仕事のバッグは、長期的に見れば自分の人生を豊かにするための「賢い投資」と捉えることができます。

クワイエットラグジュアリーは、見せびらかすための消費ではなく、自己満足と将来を見据えたインテリジェントな消費行動として
今の時代の空気にフィットしていると言えるでしょう。

歴史やルーツ|実は古くからある価値観

歴史やルーツ|実は古くからある価値観

「クワイエットラグジュアリー」は、ここ数年で注目され始めた新しい言葉ですが、その根底にある精神や美学は、決して新しいものではありません。
むしろ、ファッションの歴史の中に古くから存在する普遍的な価値観が再び脚光を浴びている、と捉えるのが正確でしょう。

そのルーツは、主に2つの大きなポイントで成り立っています。

①「オールドマネー」に受け継がれる控えめな美学

一つ目の源流は、ヨーロッパの貴族階級や、何世代にもわたって資産を受け継いできた「オールドマネー」と呼ばれる人々の美学です。
彼らにとって富とは、見せびらかすものではなく、自らのうちに秘めておくもの。

そのため、ファッションにおいても、ブランドロゴを誇示するようなスタイルは好まず
上質な素材と完璧な仕立て、そして流行に左右されないクラシックなデザインを重んじてきました。

「分かる人には分かる」という価値観は、まさにこのオールドマネーの精神そのものです。
彼らが好むのは、カシミヤのニット、仕立ての良いウールのコート、シンプルなレザードライビングシューズなど、一見すると地味ですが、素材や作りの良さは一目瞭然です。

この「見せびらかさない豊かさ」こそが、クワイエットラグジュアリーの原点の一つと言えます。

②1980年代への反動として生まれた「90年代ミニマリズム」

もう一つの大きなポイントは、1990年代にファッション界を席巻した「ミニマリズム」のムーブメントです。
これは、80年代の肩パッドに象徴されるような、過剰で華美なファッションへの反動として生まれました。

ヘルムート・ラングやジル・サンダーといったデザイナーたちが主導し
装飾をそぎ落としたシャープなカッティング、モノトーンを基調とした色彩、そしてロゴに頼らないクリーンなスタイルを打ち出したのです。

このミニマリズムは、現代のクワイエットラグジュアリーに直接的な影響を与えています。
無駄を排し、本質的な美しさを追求する姿勢は、両者に共通するコアとなる考え方です。
当時のムーブメントを知る世代にとっては懐かしく、また若い世代にとっては新鮮に映るこのスタイルが、現代的な解釈を加えられてリバイバルしているのです。

このように、クワイエットラグジュアリーは、突然現れたトレンドではありません。
「オールドマネー」の美学や「90年代ミニマリズム」といった歴史的な考え方が
コロナ禍やサステナビリティといった現代の人々の意識の変化と結びついたことで、今、改めて脚光を浴びているのです。

クワイエットラグジュアリーを体現する代表的ブランド

クワイエットラグジュアリーを体現する代表的ブランド

では、具体的にどのようなブランドが「クワイエットラグジュアリー」を体現しているのでしょうか。
ここでは、このスタイルを語る上で欠かせない、象徴的なブランドをいくつかご紹介します。
それぞれのブランドが持つ哲学や歴史を知ることは、お客様への提案の幅を広げる上で、きっと役に立つはずです。

1. The Row(ザ・ロウ)

クワイエットラグジュアリーを代表するブランドとして、真っ先に名前が挙がるのが「ザ・ロウ」でしょう。
女優としても有名なオルセン姉妹が2006年に設立したこのブランドは、完璧なTシャツを作るというコンセプトからスタートしました。
その名の由来は、スーツの聖地として知られるロンドンの「サヴィル・ロウ」から来ています。

最高級の素材、完璧なフィット感、そしてミニマルで洗練されたデザインが特徴で、ロゴはほとんど表に見えません。
にもかかわらず、その佇まいからは圧倒的な上質さが伝わってきます。まさに「知る人ぞ知る」ラグジュアリーを体現したブランドです。

2. Loro Piana(ロロ・ピアーナ)

最高級のカシミヤやビキューナといった、希少な天然素材を扱うテキスタイルメーカーとして創業したイタリアのブランドです。
「最高の素材こそが、最高のエレガンスを生む」という哲学のもと、素材の良さを最大限に活かした、シンプルでタイムレスなデザインのウェアを提供しています。

特に、カシミヤニットやコートはブランドの象徴的なアイテム。
一度触れれば忘れられないほどの滑らかな肌触りと着る人を優雅に見せるシルエットは、まさに「静かな贅沢」そのものです。

3. Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)

レザーを編み込んだ「イントレチャート」で有名なイタリアのブランドです。
ボッテガ・ヴェネタは、ロゴに頼らないブランド戦略を古くから貫いてきました。
ブランドの哲学は「When your own initials are enough(自分のイニシャルだけで十分)」という言葉に集約されています。

職人技の象徴であるイントレチャートのデザインそのものがブランドのアイコンとなっており
これ見よがしなロゴがなくても、その品質とスタイルでブランドを認識させます。
伝統的な職人技とモダンな感性を融合させた、クワイエットラグジュアリーの代表格と言えるでしょう。

4. Brunello Cucinelli(ブルネロ・クチネリ)

「スポーツシック・ラグジュアリー」をコンセプトに掲げるイタリアのブランドで、特に上質なカシミヤニットで世界的に知られています。
スポーツシックとは、スポーティな軽快さと、カシミヤに代表される最高級素材が持つエレガンスを融合させた、リラックス感のある上品なスタイルを指します。
デザインはあくまでベーシックで、素材そのものの色彩を活かした柔らかなカラーパレットが特徴。

従業員や地域社会への配慮がブランド哲学の核となっており、本質的な価値を求める顧客から強い共感を得ています。まさに大人のためのラグジュアリーと言えるでしょう。

これらのブランドに共通するのは、ロゴの有無で価値が決まるのではなく、素材、仕立て、デザインという服の本質的な要素で勝負している点です。
販売の現場においても、こうしたブランドの背景にあるストーリーや哲学を語れることは、お客様との信頼関係を築く上で、非常に強力な武器となるでしょう。

スタイルアイコンに学ぶ、クワイエットラグジュアリーの着こなし術

スタイルアイコンに学ぶ、クワイエットラグジュアリーの着こなし術

理論やブランドの哲学を理解したところで、次は実際のスタイリングを見ていきましょう。
クワイエットラグジュアリーを自身のスタイルとして見事に表現している著名人は、まさに生きた手本です。
彼女たちの着こなしから、具体的なアイテム選びやコーディネートのヒントを探ります。

グウィネス・パルトロウ

グウィネス・パルトロウ

引用元:BAZAAR

法廷ファッションで「クワイエット ラグジュアリー」の代名詞に。
ブルネロ・クチネリのスーツや、プラダのブラックポロ+フレアスカート、ザ・ロウのロングコート+ニット+ブラウンボトムで「ロゴ控えめ&上質素材」を中心に、ゴールドネックレスなど抜け感ある小物使いも上手。

ジェニファー・ローレンスメリノ

ジェニファー・ローレンスメリノ

引用元:BAZAAR

ウール&カシミアブレンタートル(トリーバーチ)やキャメルのコート(トーテム)、ネイビーのベルト(ザ・ロウ)などでまとめたスタイル。
「ザ・ロウ」を主軸にしたミニマル&ニュートラルカラーをベースに、アクセでアクセントをつけるのが特徴

ヘイリー・ビーバー

ヘイリー・ビーバー

引用元:ELLE

ヘイリー・ビーバーは、ケイトのオーバーサイズコートやプラダのスカート、サンローランのバッグなどを組み合わせ
上質な素材感と落ち着いたカラーリングで控えめながらも洗練された都会的なスタイルを演出しています。

クワイエットラグジュアリーの選び方・日常への取り入れ方

クワイエットラグジュアリーの魅力は理解できても、いざ自分のワードローブに取り入れるとなると、どこから手をつければ良いか迷うかもしれません。
高価なアイテムも多いため、失敗は避けたいものです。
ここでは、販売員としての知見も活かせる、アイテム選びの具体的なポイントと、日常のスタイルに上手に取り入れるコツをご紹介します。

選び方の3つのポイント:「素材」「仕立て」「デザイン」を見極める

クワイエットラグジュアリーのアイテム選びで最も重要なのは、ブランド名や価格に惑わされず、そのモノ自体の価値を見極めることです。以下の3つのポイントに注目してみましょう。

1.素材:肌触りと見た目の質感にこだわる

クワイエットラグジュアリーの根幹をなすのが「上質な素材」です。
カシミヤ、シルク、上質なウール、リネン、そして丁寧になめされたレザーなどは、それだけで控えめな光沢と気品を放ちます。

実際に触れたときの心地よい肌触りや、化学的なものではない自然で深みのある光沢、見た目にも伝わる生地のハリやしなやかさ。
そうした質の高さこそが、多くを語らずともラグジュアリーな雰囲気を醸し出すのです。

2. 仕立て(カッティングと縫製):細部に宿るクオリティ

優れた仕立ては、着る人の体を美しく見せ、着心地の良さにも直結します。
例えば、縫い目がまっすぐで均一であること、肩のラインやアームホールが身体にしっくり収まること。

ボタンホールや裾の始末といった細部まで、丁寧に作られていることなどが挙げられます。
試着した際に、体の動きを妨げずに美しいシルエットが保たれるかどうかも、質の高い仕立てを見極める重要なポイントです。

3. デザイン:タイムレス(流行に左右されない)であること

奇抜なデザインや、その年だけの流行を取り入れたものではなく、5年後、10年後も色褪せない、普遍的で洗練されたデザインを選びましょう。
これが「タイムレス」な価値を持つということです。

具体的には、無駄のないシンプルなフォルムや、手持ちの服と合わせやすいブラック、ネイビー、ベージュといったベーシックなカラーが基本となります。
「自分の年齢が上がっても、この服を着ている姿が素敵に想像できるか」という視点で選ぶことも、長く愛せる一枚と出会うための大切なポイントです。

クワイエットラグジュアリーは、ファッションだけの話ではない

クワイエットラグジュアリーは、ファッションだけの話ではない

ここまで主にファッションの文脈で解説してきましたが、クワイエットラグジュアリーの本質は、モノとの向き合い方、ひいては「豊かさ」そのものに対する価値観の変化です。

そのため、この考え方はファッションの域を越え、私たちのライフスタイル全般に広がりを見せています。以下の表は、その具体例です。

分野クワイエットラグジュアリー的な価値観
インテリア・家具派手な装飾より、無垢材やリネンといった素材そのものの良さを重視。
デザイナーの名声よりも、暮らしに馴染むシンプルで機能的なデザインを選ぶ。
旅行・ホテル分かりやすい豪華さだけでなく、その土地の文化に触れるプライベートな体験や
静かで落ち着ける隠れ家的な空間を求める。
美容・ウェルネス華やかな広告よりも、本当に肌に良い成分や環境に配慮した製法など
本質的な価値で選ぶ。内側からの健やかさを重視する。

このように、さまざまな分野で「見せるための消費」から「自分自身を満たすための、質の高い経験やモノ」へと価値の軸足が移っているのです。

販売の現場で求められる、新しい提案力

このライフスタイル全般への広がりは、販売員の方々にとって非常に重要な示唆を含んでいます。
なぜなら、お客様が洋服一枚、アクセサリー一つに求めるものが、単なる「モノ」としての価値だけではなくなっているからです。

お客様は、その服を着て「どんな時間を過ごしたいか」、そのジュエリーを身につけて「どんな自分でありたいか」という、より深いレベルでの満足感を求めています。

だからこそ、これからの販売員には、ファッションの知識だけでなく、お客様のライフスタイル全体を想像し、寄り添う力が求められます。

クワイエットラグジュアリーという価値観を深く理解することは、お客様一人ひとりの「静かなる贅沢」を見出し、最高の形で提案するための、強力な羅針盤となるはずです。

変化の時代に、求められる販売員として輝くために

変化の時代に、求められる販売員として輝くために

これまで「クワイエットラグジュアリー」という新しい価値観について、その背景から具体的なスタイル、そしてライフスタイルへの広がりまでを紐解いてきました。

この大きな変化の波は、販売職としてキャリアを積んできた方々にとって、まさに新しい時代の扉を開くチャンスと言えるでしょう。

なぜなら、クワイエットラグジュアリーが求めるのは、ロゴの知識やトレンド情報ではなく
お客様一人ひとりの価値観に深く寄り添い、本質的な価値を提案できる「対話力」と「提案力」だからです。

それは、長年の接客経験を通じて培われた、ご自身の最も価値あるスキルではないでしょうか。

あなたの経験は、次のステージでどう活きるのか?

これからのラグジュアリーブランド、特にクワイエットラグジュアリーを体現するブランドが求めるのは、以下のような経験やスキルを持った人材です。

  • 顧客の言葉にならないニーズを汲み取る力:何気ない会話から、お客様のライフスタイルや価値観を理解し、本当に求めているものを察するスキル。
  • 商品の背景にある物語を語る力:素材の産地や、職人の技術、ブランドの哲学といった、価格以上の価値をお客様自身の言葉で伝える力。
  • 長期的な信頼関係を築く力:一度の売上で終わらせるのではなく、お客様の人生に寄り添うパートナーとして、長く愛される存在になる力。

これらは、まさにあなたが日々の業務の中で磨いてきた「ポータブルスキル」そのものです。
もし今の環境で、ご自身のこうしたスキルが正当に評価されていない、お客様と深く向き合える環境で働きたいと感じているのであれば
それはキャリアを見直す一つのサインかもしれません。

まとめ

まとめ

この記事では、「クワイエットラグジュアリー」という価値観を深く掘り下げてきました。

重要なのは、「見せる消費」から「自分を満たす本質的な価値」へと、豊かさの基準が大きく変化していることの表れだという点です。

この変化の波は、お客様と真摯に向き合い、対話力や提案力を磨いてきた販売職の方にとって大きなチャンスです。
あなたが培ってきた経験やスキルは、これからの時代にこそ、より一層輝きを放つはずです。

もしこの記事を読んで、ご自身のキャリアの新たな可能性を感じていただけたなら、ぜひ一度私たちアプライムにご相談ください。
私たちは、ラグジュアリー業界、特に本質を大切にするブランドへの転職を専門に支援するエージェントです。
一人ひとりのご経験に寄り添い、あなたが最も輝けるキャリアプランを共に考えます。

「自分の経験は、どんなブランドで通用するのだろう?」「今後のキャリアについてプロの意見を聞いてみたい」—。

どのような内容でも構いません。あなたの想いをお聞かせいただくことが、新しい未来への第一歩です。
下記のボタンからお気軽にご相談ください。あなたの挑戦を、私たちが全力でサポートします。

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